大阪大学大学院 工学研究科 機械工学専攻 / 大阪大学 工学部 応用理工学科
研究内容
研究概要
マクロな材料をナノスケールで見ると原子や分子からできていることはわかりますが,実際の材料の大きさと一個の原子ではそのスケールに大きな隔たりがあります. 当研究室では,そのような時空間の拡がりや力学現象の階層性を取り扱うマルチスケールの観点から,材料中の電子・原子レベルの挙動とマクロな力学特性を結びつけるために,インデトラボの実験と第一原理計算・原子シミュレーション等を用いた研究を行っています.また,スケールに依存した現象を解明するため,集束イオンビームを用いたナノスケールの構造体を創製するナノアセンブラーを開発しています.この他,リスクや風評被害といった社会問題を工学的観点から解明したり,機械工学と歯学の融合を目指したオーラルエンジニアリングを立ち上げ,噛み合わせに関する力学的研究を通じて8020運動に貢献しています.
"comec"について
当研究室のサーバマシン名は,"comec"と称する.これは,以下の キーワードの共通語として考案した造語である.
・ continuum mechanics (連続体力学)
・ cooperative mechanics (協同現象力学)
・ collectivemechanics (集団現象力学)
・ collaborative mechanical engineering (共同研究体制)
"co"という接頭語には,「共同」,「共通」,「相互」という意味が あり,原子・電子からマクロな連続体までを視野に入れた研究指針, 学内・国内外を問わず共同研究が柔軟に行える研究室体制を構築したい という願望から名付けた.また,個々の材料内部構造変化が,連続な 系全体の材料変形応答に双方向に関連する集団化現象について特に着目 し,今後その力学モデルの構築を理論的・実験的に行いたいと考えている.
主要研究テーマ
* 機械工学専攻複合メカニクス講座固体力学領域
* 欠陥の集団的挙動を考慮したマルチスケールモデリングを目指したNano/MesoMechanics
* 化学反応を伴う力学モデリングを目指したChemoMechanics
* 歯科の咬合力学モデリングを目指したBio/DentalMechanics
Key Words
# (Cellular Automata (CA)+Crystal Plasticity) Combined Scheme,
3-Dimensional CA Discrete Dislocation Method (3D CA-DD), Dislocation
Collective Behavior, Molecular Dynamics (MD)
# Cluster Structure, 0(N) Tight-binding MD (TB-MD), Diamond-Like-Carbon (DLC), Carbon Nanotube, Ab-initia Calculation
# Scanning Electron Beam-indeed Acoustic Microscopy (SEAM), Dislocation
Network, Non-destructive Observation, Nano-indentation, Silicon, Phase
transition and Dislocation Network
# Occlusion Mechanics, Dental Implant Design, FEM Simulation